○釧路町アイヌ住宅資金等貸付条例
昭和56年12月24日
条例第21号
(目的)
第1条 この条例は、アイヌが住宅の新築若しくは改修又は宅地の取得をするために必要な資金(以下「住宅資金等」という。)を貸付し、もつてアイヌの居住環境の整備と福祉増進に寄与することを目的とする。
(1) 住宅とは、アイヌが自から居住の用に供する建物(併設される物置、車庫を含む。)をいう。
(2) 住宅新築資金とは、アイヌが住宅を新築し、又は新築された住宅で人の居住の用に供したことのないもの若しくは人の居住の用に供したことのある住宅で次のいずれかに該当するものを購入するために充てる資金をいう。
ア 地上階数3以上の耐火構造の共同住宅で規則で定める日以後に建設されたもの
イ 一戸建ての専用住宅で規則で定める日以後に建設されたもの
(3) 住宅改修資金とは、アイヌが所有する住宅を老朽化、又は防災上、衛生上等から改修するために充てる資金をいう。
(4) 宅地取得資金とは、アイヌが住宅の用に供するため町長が定める規模の土地を取得するために充てる資金をいう。
(貸付の対象)
第3条 住宅資金等の貸付を受けることができる者は、町内に住所を有し、住宅の新築、改修又は宅地の取得等を行おうとするアイヌで、町長が認めた者とする。
(貸付の限度額)
第4条 住宅資金等の貸付限度額は、次の各号に定める額とする。
(1) 住宅新築資金 1戸当り 760万円以内
(2) 住宅改修資金 1戸当り 480万円以内
(3) 宅地取得資金 1戸当り 590万円以内
(貸付の申請)
第5条 住宅資金等の貸付けを受けようとする者は、町長に申請しなければならない。
(貸付けの決定及び条件)
第6条 町長は、前条の規定による申請があつたときは、その内容を審査し、貸付けの可否を決定し、その旨を申請者に通知しなければならない。
2 前項の規定により貸付けの決定を受けた者(以下「貸付決定者」という。)は、貸付けの決定通知を受けた日から1ヶ月以内に家族の者の中から連帯借受者1人を選びさらに規則で定める資格を有する連帯保証人1人を定め、町長と貸借契約を締結しなければならない。
3 前項の規定による貸借契約において町長は、次の条件を付することができるものとする。
(1) 建物及び土地に町を第1順位とする抵当権を設定すること。
(2) 建物に火災保険を付保し、町を第1順位とする質権を設定すること。
(貸付決定の取消等)
第7条 貸付決定者が次の各号の一に該当するときは、町長は既に行つた貸付けの決定を取消し、又は貸借契約を解除するものとする。
(1) 虚偽の申請により貸付決定を受け、又は貸借契約を締結したとき。
(2) 正当な理由がなく、前条の期間内に貸借契約を締結しないとき。
(3) 正当な理由がなく、貸借契約締結後3月以内に新築工事等を行わないとき。
(4) その他住宅資金等の目的を達し難いと認めたとき。
(資金の貸付)
第8条 住宅資金等の貸付は貸付決定者が貸付の対象となつた新築、改修工事等の契約締結後、町長が当該契約の内容審査又は必要に応じて行なう現地調査等により当該契約の履行が確実であると認めたときに行なうものとする。
(工事完了検査等)
第9条 前条の規定により住宅資金等の貸付けを受けた者(以下「借受者」という。)は新築、改修工事等が完了したときは、速やかにその旨を町長に届け出て、当該工事等の完了検査を受けなければならない。
2 借受者は新築、改修工事等の費用の支払いを完了したときは、速やかに当該支払を証する書面を添えて、その旨を届け出なければならない。
(利率及び償還方法)
第10条 貸付金の利率は、年2パーセントとする。
2 貸付金の償還期限は貸付金の貸付けを受けた日の属する月の翌月から起算し、次の各号に定めるとおりとする。
(1) 住宅新築資金 25年以内(第2条第2号イに規定する一戸建ての専用住宅の購入に係るものについては20年以内)
(2) 住宅改修資金 15年以内
(3) 宅地取得資金 25年以内
3 貸付金の償還方法は、元利均等月賦償還とする。
4 第2項の規定にかかわらず借受者は、貸付金の償還期日前であつても貸付金の全部又は一部を繰上償還することができる。
(一時償還)
第11条 町長は、借受者が次の各号の一に該当するときは、償還期限前であつても貸付金の全部又は一部を一時償還させることができる。
(1) 虚偽の申請その他の不正な手段により、新築、改修工事等の貸付を受けたとき。
(2) 貸付金を貸付けの目的以外に使用したとき。
(3) 償還金の支払を怠つたとき。
(4) 新築、改修工事等の貸付の目的を達し難いと認めたとき。
(5) 第14条の規定に違反したとき。
(6) 貸付金により取得し、又は効用の増加した住宅を町長の承認を受けて処分したことにより収入があつたとき。
(7) 新、改築工事等に要した費用の額が、貸付金の額を下まわつたとき。
(8) その他正当な理由がなく貸付けの条件に違反したとき。
(償還の猶予及び免除)
第12条 町長は、借受者が次の各号の一に該当する場合で、止むを得ないと認められるときは、償還金の全部又は一部の支払いを猶予し、又は免除することができる。
(1) 災害その他特別の理由により償還金を支払うことが著しく困難であると認められるとき。
(2) 災害その他借受者の責めに帰することができない理由により当該住宅等が滅失若しくは、それと同等の被害を受けたとき。
(住宅の処分の制限、建設の義務)
第14条 借受者は、貸付金により取得し、又は効用の増加した住宅を町長が定める期間、町長の承認を受けないで貸付けの目的に反して使用し、譲渡し、交換し、貸与し、又は担保に供してはならない。
2 住宅取得資金の借受者は、その貸付を受けた日から起算して2年以内に当該土地において住宅の建設を行わなければならない。ただし、町長が特に事情があると認めた場合は、この限りでない。
(委任)
第15条 この条例の施行について、必要な事項は、規則で定める。
附 則
この条例は、公布の日から施行し、昭和56年10月1日から適用する。
附 則(昭和59年3月21日条例第7号)
この条例は、昭和59年4月1日から施行する。
附 則(平成9年9月26日条例第17号)
この条例は、公布の日から施行する。
附 則(平成12年3月17日条例第18号)
この条例は、平成12年4月1日から施行する。
附 則(平成20年12月15日条例第33号)
この条例は、平成21年4月1日から施行する。
附 則(平成22年3月24日条例第10号)
この条例は、平成22年4月1日から施行する。